さよなら銀河鉄道999─アンドロメダ終着駅─
この映画公開当時、父親の教育的指導と称した横暴で見れなかった。後で後悔したのか、ちょっとしたところに連れて行き、「映画よりいいでしょう」と何度も確認された。それほど行きたくもないところに連れて行かれても。これは「恨み」です。そしてそんな感情と共にこの映画を語らないといけないというとても残念なことをしてくれた父親はいまでも許せない思いがあります。個人的思い出として一応前置きしておきたいこと。
とにかく書きたいことが次から次に出てくる映画です。このメモもつど更新されていくことと思います。ただし、この映画、心身の調子が整ってないと見れない映画。内容がハードとかではなく、大切な作品だから襟筋をただしてみたいという意味からだと思います。
「銀河鉄道999」をこちらよりも評価する人が多いけど、私はこちらの映画、かなり好きです。こっちの方が僅差で好きかも。
瓦礫となったメガロポリス中央駅から999が発車して、離陸するまでのシークエンスが映像的にすごく好きです。おそらくそのシーンは映像だけでなく、音楽も台詞もすべてがいいのでしょう。
そして、全編とおして、音楽が印象的。999はどの映画もそうなんですが、この映画の音楽は鼓舞する感じがいい。
すごい俳優が声をあててるのに気づいてびっくり。プロメシュームの来宮良子さんは言わずもがなですが、ファウストに江守徹さん、老パルチザンに森山周一郎さん、びっくりしました。
「銀河鉄道999」の描写は人間が歯車になるというメタファーをそのまま表現したが、こちらはラーメタルはヒトラーの別荘があったスイスっぽい(お城がまさにそう)し、幽霊列車はアウシュビッツ行きの列車のようだし、命の工場の動物の死骸のように扱われる死体置き場はアウシュビッツそのもので、第二次大戦を意識していく感じがした。全編に通底する悲壮感や命がけで戦う意味がみえかくれするのがそのあたりかも。パルチザンはまさに象徴的表現。
対比でいえば、「銀河鉄道999」は若者を若者の側から描いている感じがするが、こちらは若者への大人のやさしい、そして厳しいまなざしで描いているように思います。老パルチザンの絶命前の台詞、ほんと泣ける。
エンディング曲「SAYONARA」。じわりじわりとくる名曲です。だれかカバーすればいいのになあ。
- 関連情報
- さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅 : 作品情報 - 映画.com
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- DVD:20-009(0108)A 2001.7.22/ ASIN:B00005J4ZE
- CD:(0016)A 200302.16 / ASIN:B00005L84X