Les Miserables:新演出版
- 1幕
- 冒頭の囚人の歌のシーンは船をこぐシーンになってます。
- 農作業のシーン、結構作り込んであることが俯瞰的にみてよくわかりました。
- 原作どおり、バルジャンが子どもからお金とってました。@170810博多座
- フォンティーヌが娼婦になって初めての客が工場長だったって設定は以前からだったかなあ?150710@博多座
- パリの最初のシーン、映画を彷彿させるような民衆が訴えてくるような演出を大きな塀を使って表してました。
- 挿絵利用と思われる町工場の背景の煙突からゆっくり煙が出ています。芸が細かい。
- テナルディエの宿屋のシーン。随分細かい演出が追加されています。鳥とか出てきます(笑)。酒にあるもの(笑)を入れるのですが、博多座では明確にそれが分かったけど、中日劇場では不明瞭になった気がしました。
- テナルディエの酒場のシーンの演出は少し抑えめになっている気がしました。博多座の時がもっとも破天荒だったかな。少しお行儀良くなった感じです。131108(金)@帝国劇場>すこし破天荒気味に揺り戻してるかも150710(金)@博多座
- パリのシーン、上記、4枚板を効果的に使うことで転回しています。
- 最後、明日が来れば(one day more)のシーン、液晶で行進感を倍増されているはずなのですが、場所が悪かったのか、いまちよくみえませんでした。
- 液晶の行進効果は中日劇場でも不明瞭。これは場所を選ぶのかもしれません。今回は行進よりも脇の窓をうまく活用して、主要人物に焦点が当たるような演出の方に関心が行きました。
- one day more、適切な位置で見たせいか初めて液晶の演出の効果性を確認できました。131108(金)@帝国劇場
- 2幕
- バリケードです。どうなるのかと思ってたのですが、きちんとしたバリケードがありました。
- ガブローシュはジャベールをしっかり偵察していました。@170810博多座
- バリケード攻撃のシーンは、裏からの白い光を活用することで、うまく演出しています。
- アンジョルラスの見せ場の赤い旗をもってひっくり返るシーン(文章力のなさでなんだか十分に表現できてませんが)。バリケード回転せずにどう表現するのかと一寸期待していたのですが、「えー」って拍子抜けする演出。ここはいただけない。映画版のこのシーンの演出は「おーそうくるか」という位、よかったのになあ。残念。
- ガブローシュの死もバリケード回転せずにどう処理するか重要なシーンです。ここ、博多座の時と演出かわっている気がします。まるでアンジュラスのごとく、バリケードのトップで死にます。これはすごくよくわかる演出でよいです。
- ここは手が入ってないのか。是非もう少しひっくり返りに工夫を。150710(金)@博多座
- 学生が全滅するとき、1人1人にスポットが当たるのもいいですね。
- 下水のシーン。これはすごくよかったです。液晶さまさま。バルジャンが力強く移動する様がよく表現されています。ほんと、ここはいいです。新演出のもっとも気に入っているシーンです。中日劇場でも再確認しました。それにしても下水のシーンはやっぱりすごいです。とにかくこのシーンの演出は必見です。131108(金)@帝国劇場
- ジャベール自殺のシーン。視点の移動があります。横から見ていたのに、見下ろす感じになり、川に飛び込んでいることが分かっているとありな演出なのですが、ちょっとわかりにくかった。見下ろすあたり、液晶が活躍します。ここも液晶の映像が暗いのでちょっとよくわからないんですよね。でも、ジャベール吸い込まれた後、どのようにはけているのかがちょっと謎。自殺のシーンもオペラグラスで凝視していたら違和感なくなりました。
- これは自信ないのですが、最後の最後のシーン。旧版だとバルジャン、最後、死ななかった気がするのです。コゼットとマリウスが駆けつけて、コゼットが「パパ生きるの!」といって、絶望していたバルジャンが「生きてみよう」とレスする。フォンティーヌはバルジャンを迎えに来たけど、回想的な扱いになるという演出だった(気がする)のですが、新演出版では映画と同様、バルジャンは死んでしまいます。フォンティーヌたちとともに黄泉の国へ旅立つという演出でした。これはどっちもありだと思います。@131108帝国劇場
- 中日劇場では再び、バルジャンが「生きてみよう」とレスするも、結局死んでしまったような感じになっています。博多座の時は「生きてみよう」という台詞はどう置き換わっていたのかメモっておけばよかった。それとも博多座でも台詞は「生きてみよう」だったかな?
- 関連情報
- ログ
- 130816(金)#B @博多座 昼 A-1F-Q-44
- ようやく新演出版をみることができました。レミゼの象徴のような存在だった盆が廃止され、その代わり背景に大画面液晶(?)が配置されています。これは新演出版のミスサイゴンと同様ですね。新演出版のミスサイゴンは舞台が小さく使われている感じだったのですが、こちらの方は、両サイドや場面展開の際にしばしば用いられる4枚板(?)の街壁でダイナミックに舞台を使われていました。なお、液晶にでてくる背景はユーゴーの挿絵を利用しているようです。以下印象に残ったところを箇条書きにします。なお、吉原バルジャンは、体格的に今井さん風ですが、声は山口さん風です。川口ジャベールはそつない感じでした。お客さん、結構はいってました。映画の影響も大きいでしょう。いい時期に映画やりました。私の両サイド、なかなか通っぽいことを語っていました。
- プリンシパル キャスト
- 130816(金)#B @博多座 昼 A-1F-Q-44
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- 131006(日) #B @中日劇場 昼 B-2F-10-5
- なんとキムバルジャンの回は出張だのなんだのでみることができそうにない、今日を逃しては。当日券があるのかどうかの当てもなく、ふらふらと劇場へ。当日券の列はさほどでもなく、押さえることはできました。ただ、まあ仕方のないことですが、あまりいい席とはいえないモノばかりで、新演出版は席の位置が結構重要な気がしたので、同じ悪いなら俯瞰的にみることのできるB席の一番最後列の端から3席目にしました。でも、この席は販売されるときにも伝えられたのですが、前の席との空間がせまく、その狭さたるや尋常ではありません。足が前の席につっかえます。こんな席は初めてです。まいったまいった。
- さて、中日劇場は大学時代に来たことがあったと思うのですが、もう忘却の彼方。北九州芸術劇場が少し豪華になった位のロビーでした。アルコール販売は確認できませんでした。観劇の前の一杯は至福の時なのですが... ロビーが楽しいのはやっぱり博多座ですね。あそこは祭り状態です。
- さて、今回のお目当ては、キム・ジュンヒョンさんです。実はもと四季だということが判明。じゃ、バルジャン3人とももと四季じゃないって突っ込んでしまいました。でも、だったら、キムさん、どっかの四季の公演でみてたかもなあって思ったり。歌は独特でした。今井さんばりの低音も出てるし、高音もなかなか聞かせます。何より音量がすごく、かつ高音も腹に来る感じでした。メリハリのある歌声でよかったと思います。ジャベールは博多座と同じ安定したジャベールです。安定といえば駒田テナルディエも安定感抜群。妻が森久美子でこれは迫力ありました。ガブローシュが加藤清史郎くんで、上手でしたよ。そういえば、周囲、子ども会のグループ観劇かと思うくらい、子どもだらけだったのですが、加藤くんをはじめ、子役が出てくると身を乗り出します。これ、みてて面白かった。一方で、子どもって本当にトイレに行きますね。結構重要なシーンに限ってちょこちょこ抜け出します。少し気が散りました。演出も博多座からも少し手が加わっていたように思います。最後列で俯瞰的にみることができたので、新たな発見もあったように思います。そのあたりは追記します。
- プリンシパル キャスト
- 131006(日) #B @中日劇場 昼 B-2F-10-5
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- 131108(金)#B @帝国劇場 昼 A-2F-G-25
- 今回で3人のバルジャンをコンプリートです。凱旋公演の帝劇へやってきました。まず今回感動したのは、帝国劇場の音響のよさ。それぞれの楽器の音がはっきりと聞き取れます。これまでも帝劇は何度も来ているのにこんな感覚は初めて。場所がよかったかな。演出については別項に集約して、記述しました。
- 今回は、結構役者の個性を感じることができました。福井バルジャンは聴かせます。抑えた中にも抑揚があり、キムバルジャンとはちょっと違った魅力があります。終始抑え気味の吉原光夫も魅力的ですが、時々感情がほとばしるこのバルジャンもなかなかいいです。今回は3バルジャンそれぞれ個性があり、甲乙つけがたい。出現順にいうと司祭もよかったなあ。力強い司祭。浦嶋テナルディエ夫人もよかったな。森のコメディエンヌ的な感じとは違い、嫌な感じのおばさん具合が実にいい。しかしもっとも印象に残ったのは昆エボニーヌ。これまでみたことのないエポニーヌ。本当に少女っぽく見え、かつ跳ね返り感がなんとも言えないくらいいい。あとは吉原ジャベール。ジャヴェールというより彼がバルジャンの時も見てるからでしょう。ジャベールとバルジャンのやりとりが自己内対話のように見えました。両方の演技って大変だと思います。
- プリンシパル キャスト
- 131108(金)#B @帝国劇場 昼 A-2F-G-25
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- 150710(金)#B @博多座 昼 A-1F-N-37
- 新演出版は4回目の観劇です。少し手が入っているようですが、あまり体調よくない状態での観劇なのでちょっと集中力がなく、自信がないです。
- フォンティーヌが娼婦になって初めての客が工場長だったって設定は以前からだったかなあ?
- 今回は平野エポニーヌについて印象に残っています。平野エポははじめてでないのですが、前回は言及してないですねえ。前回の昆エポが印象的だったから、逆に印象に残ったかな。平野エポは最初はなんとなくアンニュイな感じで、徐々にパワーアップしていく感じ。これは演出の変更なのか演者の解釈なのか、今回は1回だけの観劇なので把握できないですが、1つのエポニーヌ観だと思います。
- 吉原バルジャンは今回はより今井さんよりになっていた感じ。
- 駒田テナルディエは安定の演技。というかテナルディエは駒田さんしかみてない模様。
- プリンシパル キャスト
- 150710(金)#B @博多座 昼 A-1F-N-37
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- 170810(木)@博多座 昼 A-1F-P-35
- 今回は未見のバルジャン=ヤン・ジュンモとマダムテナルディエ=鈴木ほのかねらいです。
- 比較的全体が見渡せ、舞台からの距離もそれほど離れてない席でまあまあなposition。
- 今回、すごくドラムの音が力強く響いて来ましたが、それと同じくらいヤン・バルジャンの演技も力強い。しかし、抑えるところは抑えており、抑揚のある仕上がりでした。
- 一方、鈴木ほのかは大学時代に見果てぬ夢で出会い、レミゼ=ファンティーヌ、ミス・サイゴン=エレンという比較的王道のヒロイン役だったので、マダムテナルディエとは意表を突く配役で逆に押さえておきたいところ。どきどきしながら、リトルコゼットいびり待ち。その後、酒場シーンやウェディングシーンと展開していく中でほのかさんの引き出しの多さに感動しました。芸達者です。素晴らしい。
- テナルディエといえば、駒田さん一択だったのですが、今回、未見のKENTARO。鈴木ほのかほどのギャップはないですが、どんな感じの仕上がりかなと思っていましたが、これもなかなかいい感じでした。
- テナルディエ夫婦はある種の像が出来上がっているので、役者さんの個性が出しにくいのでは思ったりしましたが、それを自分なりに生きるのが役者さんですよね。改めてそう思ったし、後で連想したのはKENTARO&ほのかのテナルディエ夫婦は映画版に近いなあと思いました。
- エポニーヌ=昆 夏美は以前に観てますが、前回のはねっかえり感に葛藤感が加味されて厚みのある独特のエポニーヌに仕上がっているなあと思いました。
- 全体的に流れがこぎみよいなあという印象を持ちました。
- 後、繰り返しみているから見えて来たのか、結構、細かい演技にも気づきました。バルジャンが子どもからお金とったり、ガブローシュがジャベール付け回したり、でも、一番細かい演技が光るのはテナルディエの酒場のシーンですけどね(ここは、以前より注目していたシーンですが)。
- ワンデイモアとepilogueはいつもながら感動しましたが、自分の置かれた状況と相まって感動は今まで以上でした。
- プリンシパル キャスト
- 170810(木)@博多座 昼 A-1F-P-35