遠い一本の道

 国労協力の下、1保線区員を中心にその生活を描いた作品。
 役者でなく実際の国鉄職員がところどころ出てきます。また、ドラマの折々に解説的なシーンが出て急にドキュメンタリータッチになります。いずれもなんだか作品の流れにちょっと違和感をもたらす感じでした。役者と実際の人間の違いとは一体何なんだろうかとその点かなり興味を持ちました。
 ギクシャクはあるとはいえ、それなりにドラマは展開していくのですが、最後、軍艦島でのシーンは急に前衛映画みたいになり、なんだか放り出されたような感じで終わります。ここはしっかり締めてほしかった。私なら、黒背景に白文字で組合員の人数とか出して終わりたいところ。
 はじめはSLだったのが、途中からディーゼル機関車が出てきたり、つるはしでの保線作業だったのが保線車輌がでてきたり、ゆったりだけど確実に合理化の波が押し寄せている感じの描き方はよかった気がします。
 

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    • 210411(日)@DVD
      • 久々に新しい映画を腰を据えてみた。この映画で伝えたかったことは何だったのか?ちょいわかりにくいかも。